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本の紹介:七つの会議

f:id:fancy-freelife:20170115203115j:plainセンター試験の問題が新聞に出ていましたが、問題文を読もうという気が起きないぐらい難しいですね。現役の時も難しいと感じましたが、その時よりも難しく感じます。それとも年を取って頭の回転が鈍ってきているのか・・・ちょっとショックです。

今日も寒いので昨日買ってきた本を読んでいました。池井戸潤の「七つの会議」です。池井戸潤と言えばドラマ半沢直樹の原作となった「オレたちバブル入行組」、「オレたち花のバブル組」と「下町ロケット」が有名ですが、その他の作品も本当に面白いです。もちろん小説なので脚色して書いているところはあるかと思いますが、銀行の人事評価のシステムや異動、ノルマなどのいかにもありえそうな半リアルな内側を見ることができるのが面白いんですよね。

「七つの会議」については「きっかけはパワハラだった!」という裏面の紹介文が目を引きました。銀行員が主人公の内容ではありませんが、東京建電というメーカーに所属する複数の登場人物の視点で短編の物語を展開して、後半にかけて次第に話をつなげていくという技術に引き込まれます。パワハラやノルマ、人間関係の描写もサラリーマンが読むと「あー、あるある」と思ってしまう内容になっているかと思います。

特に東京建電の課長がねじの製造をしている下請けに対して無理な値引きを押し付けて、下請け会社社長が苦悩するシーンは昔の自分の仕事を思い出してしまいました。私も以前仕事で自動車関係の部品を扱ってました。自動車メーカーから値引きを毎年要求される上に値下げ幅はひどいときには30%とか尋常ではありません。他者との競争が激しくなってきているから下げろ、為替が変動した分下げろ、と何だかんだ理由をつけて値下げを強いる割りには、下請けメーカーの人件費や材料費が高騰しても絶対に値上げは認められません。残念ながら発注元と下請けは決して対等な関係ではないんですよね。自動車メーカー各社が過去最高益、とか報道される裏にはこういう無茶がまかり通っているのが現実です。

ネタバレになるので詳細は書きませんが、出世や会社のために悪事に手を染めたり見て見ぬふりをすること、そしてそがサラリーマンとしての正しい振舞いとされるのであれば、サラリーマンって何なんだろう、とか組織のために働くって何なんだろう、と空しくなってしまいますね。東芝粉飾決算三菱自動車の燃費データねつ造などが現実として起こっており、小説の内容は決してフィクションではありません。

最後の最後まで展開を読ませないところはさすがです。ぜひ、読んでみてください。